東海道・京都まで歩いて行ってみた

【東海道・徒歩の旅7】三重~京都(最終回)


東海道・徒歩の旅6から

2017年5月
待ちに待っていたGWがやってきました。
ついに、東海道の旅を終わらせる時が来たのです。

20日目 三重県亀山市~滋賀県甲賀市(30km)

京都まであと70kmのところからスタート。

道ばたにタケノコが生えていたり、カエルの鳴き声が聞こえてくる、のどかな山道を歩きます。
旅の終わりが近いのでしょう。ある廃校のそばに、「日本橋・品川・川崎……」と、
今まで歩いてきた宿場の名前が書かれた柱が建っていました。

なんだかRPGのラストダンジョンみたいな演出で、結構感動しました。

鈴鹿峠に突入。上り坂がずっと続いて、そろそろキツイと思った頃、峠を越えました。
峠を越えると同時に滋賀県・甲賀市に入ります。そこからは下り道なので楽でした。

甲賀市は町家風の家が多くありました。
町を歩いていると、なぜかどの家にもたぬきの置物が置いてあるのに気づきました。

それもそのはず。焼き物で有名な信楽が近くにあったから。

その日泊まった旅館のご主人は、
「たぬきのタマが大きいほど、ご利益があるんですよ」
とあけすけなことを教えてくれました。

21日目 甲賀市~大津市 (30km)

今日の目的地は、大津市の琵琶湖。
この日は特に気合の入った一日でした。ホテルに到着すれば、京都まではあと10km。
長距離を歩くのは、これが最後の日だったのです。

 

その日は猛暑日で、いつもより体力を消耗しました。
あまりにも喉が乾くので、新しい自販機を見つけるたび、飲み物を補給しなければならないほどです。

夕方、ホテルに到着。
その時の自分は、「明日が旅の終わり」という実感が、まだ湧いてきませんでした。

最終日 大津市~京都・三条大橋(10km)

旅の最終日。いつもよりハッキリと目が覚めると、ホテルを出ます。

琵琶湖が近くにあるので、せっかくなので寄ってみることに。でかい。
水平線の彼方に琵琶湖大橋が見えるけど、あそこまで行っても湖の半分にも届かないようです。

改めてホテルを出発。
道路標識に「京都11km」という表示を見て、胸が高鳴りました。

山科から京都市へと入ると、「三条通」に突入。
「京都市」と書かれた標識を見えた時、嬉しさのあまり頭がぼうっとしました。

そこからはもう、はやる気持ちを抑えるのに精一杯でした。
その日も猛暑日だったので、先へ進みたい気持ちをぐっとこらえると、何度も休憩をとりながら進みます。

「蹴上駅」を通過すると、いよいよ京都らしい町並みが広がりました。
あとはまっすぐ歩けば三条大橋に着くことがわかったので、あえて地図を見ず、ひたすら歩くことに。

ウォークマンを出すと、旅の間ずっと聞いていた、キリンジの「グッデイ・グッバイ」を流しました。
楽しい時も、疲れている時も、ずっと聴き続けた曲。
ゴールに着く時は、絶対にこの曲を聴いていたかったのです。

いくつかの交差点を渡り、時々立ち止まっては水分補給をし、まだかまだかと思いながら歩きます。
京都に入ってから2時間近く、胸をドキドキさせながら歩いていました。

ふと、ある景色を発見。
そこだけビルやマンションが建っておらず、やたらと見晴らしが良くなっていました。
また、人も車も「狭い一本道」を渡っていたのです。

直感的にわかりました。あそこに、自分が目指してきた橋がある。
信号が青になり人混みが動き始めると、東海道のゴールである「三条大橋」が姿を現しました。

着いた!
三条大橋にたどり着くと、思わず橋の欄干にへたりこんでしまいます。ちょっとだけ涙が出ました。
旅に出て一年。500kmの道のりを経てようやく京都にたどり着いた時の感動。言葉では言い表せないほどです。
もう、苦しい思いをしながら長時間歩かなくて良いんだ!

     

ゴールした瞬間、「東海道」という存在が自分の中から消え去ってしまい、それはそれで寂しい気持ちでした。

京都には3日滞在したけれど、完全に燃え尽きてしまい、ほとんどどこにも行きませんでした。
京都のものづくりには興味があったので、「組紐」を作ったり、「ガラスのティースプーン」を作ったり、「箸作り」をしたりと、それなりに滞在を満喫はしましたが。

GW最終日。京都を出発して東京に帰ります。
今までも旅の途中で東京に戻ることはあったけど、今回は
「ああ、本当に東京に帰ってきたんだな」という気持ちになりました。

東京駅に到着。
駅を出ると、歩いて日本橋まで行きました。

日本橋に立つと、西の方向、銀座方面をじっと見据えます。

ーーこの道をひたすらまっすぐに歩くと、京都まで行ける。

自分でも信じられません。でも確かに、自分は京都まで行ったのです。

2016年のGWに思いつきで始まった旅は、
2017年のGWに終わりました。

京都まで歩いたところで、お金がもらえるわけじゃないし、偉くもなれない。
モテるわけでもないし、そんなに自慢にもならない。

でも、いつか歳をとって人生を振り返った時、
「自分は東京から京都まで歩いていったことがあるんだぞ」
と思い出すことができたら、それは良い人生だったと言えるんじゃないかな。
そんなことを思いました。

いつか息子や孫ができた時に、ワクワクする冒険話をしてあげられたら良いな。

東海道徒歩の旅・全体の道筋(約500km)
https://goo.gl/maps/oK3mEQqVzS42

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