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4回目の100kmウォーキング!東京~箱根を歩こう
2020年2月22日。「お台場海浜公園」駅を降りたわたしは、レインボーブリッジへと向かいます。
今回の100kmウォークは、「箱根古道と駅伝の道ウルトラウォーク」という大会。東京・レインボーブリッジを出発して、箱根の芦ノ湖までを目指すレースです。
風が強いからか、コロナウイルスの影響からか、土曜日のお台場は閑散とした雰囲気でした。
「あれが受付か」
レインボーブリッジの入り口に大会の受付があったので、受付を済ませます。
受付時間をすぎると、代表による挨拶ののち、準備運動。
スタート~品川(0km~8.5km)
午後5時、レーススタート。まずはレインボーブリッジを渡ります。(レインボーブリッジって徒歩で渡れたんだ……)
レーススタートが午後5時なので、あっという間に夜。
日没後は品川宿を通過。東海道の面影が残る町を歩きました。
この辺りで雨がぱらつき始めました。
うがー! 雨は体温が奪われるし、うっとうしいし、100kmウォークで一番きらい!
100kmウォークに参加する時、わたしはいつもエンジンがかかるのに時間がかかります。今回も、「こんなに雨が降るなら、リタイアしようかな」と、弱気な気分でのスタートでした。
午後8時。第一エイド「宮本台緑地」に到着。
エイドではお弁当が振る舞われていました。
わたしは5分だけ休憩すると、すぐに出発。今回のレースは
- 制限時間が26時間とタイト
- 終盤に20kmの上り道が待っている
ため、時間管理がシビアなのです。
品川~藤沢(8.5km~50km)
多摩川を越えると川崎市に到着。この時点で雨が上がり、少し歩きやすくなりました。
と、ここでアクシデント。体中が熱っぽくなって、イヤな汗が出てきました。頭もフラフラしてくるし、早くなんとかしないとマズイ!
コンビニでトイレに行くと症状が改善。ちょっと今回、調子が悪いな……
午後9時。事前の計算だと、9時30分頃に20km地点を通過する計算になっています。
「目標地点まであとどれくらいだろう」
そう思ってマップを見ると、すでに20kmを通過していました。しまった、ペースが速すぎる!
午後11時、横浜を通過。
まだレース序盤なのに、「眠い」「お腹が痛い」「足が痛い」のが辛い。
こうやってネガティブな気持ちにつかまってしまうと、どんどんその気持ちが大きくなってしまうので、明るい曲で気分を無理やり切り替えます。
聴いた曲
- THE HIGH-LOWS/日曜日よりの使者
- 中島みゆき/糸
- サカナクション/ミュージック
午前0時、公園のベンチで休憩。
午前2時、第三エイドの「ローソン戸塚町大阪下店」に到着。体調は良くないけど、けっこう良いペースだな。
エイドでは温かいスープが振る舞われました。
スープを飲んだあと、ブルーシートに横たわって15分仮眠。地面の冷たさが全身に伝わって寒い……
コンビニには怖そうなヤンキー達がたむろしていました。彼らがレースの参加者ひとりひとりに「頑張ってください!」と、声援を送っているのが印象的でした。
藤沢~茅ヶ崎(50km~58km)
エイドを出ると、次の目的地「藤沢市」を目指します。
この時、わたしの眠気は限界で、「目を半分閉じて歩く」ような状態でした。もう眠くて歩けない、と思ったところで、バス停のベンチを発見。
思わずベンチに横たわると、5分ほど仮眠を取りました。ああ、空に北斗七星が見える。
この時、わたしはけっこうめげていました。
「今回は100kmは無理かも」
「ゴールしてもなんにもならないよ」
「なんか歩いていても虚しいな」
と、やっぱり気持ちが後ろ向きになってしまう。
藤沢市に到着すると夜が白み始めます。よかった、やっと夜が開けるのか。
ふと、自転車にボードを載せたサーファーが脇を通り過ぎていきました。もう少しで海が見られるぞ。
午前4時50分、第4エイドの「茅ヶ崎サザンビーチ」に到着。
ビーチからは清々しい朝日が鑑賞できて、折れかかった心に元気をくれました。
エイドで作られていたのはすうどん。温かくてしみます。
休憩中は他の参加者さんのシューズをさり気なくチェック。やっぱりアシックスやナイキが多いな……
ふと、ある男性の足元を見ると「オン」の「 クラウドベンチャー」というシューズを履いているのを発見。おお、自分のブログでもおすすめしていた靴だ!
茅ヶ崎~箱根?(58km~86km)
エイドを出るとビーチ沿いの道をウォーキング。朝のビーチは気持ちがいいな。
相模川を通過。平塚市に入ります。
この時、足の方は限界を迎えつつありました。ヒザがめちゃくちゃ痛くて、曲げるたびに針を刺したように痛い……!
「でも時間はあるから、第5エイドが箱根までは行くんだ……」
はちみつやようかんなど、即効性のあるものを食べて、ノロノロと歩きました。
その様子はまるで、ガス欠の車のよう。錆びた体を蹴飛ばして無理やりでも前に進みます。
しかし、どんなに無理をしていても「限界」はいつかやってきます。
小田原東町の辺りを歩いていた時、どうしても足が痛いので道端で腰を降ろして休憩。すると……
立ち上がれない!
足腰に力が入らなくて、そのまま動けなくなってしまいました。チクショウ、ついに限界の限界が来たか……
「大丈夫ですか?」
声をかけられて顔を上げると、そこにはレース最後尾を歩くスタッフがいました。
「大丈夫じゃないかもしれないです」
「リタイアしますか?」
「……はい」
「了解。それじゃあ、帰りも頑張って!」
スタッフさんはわたしに握手の手を差し伸べました。
こうしてわたしは、東京から約75km先の小田原東町でリタイアすることに。限界まで歩いたとはいえ悔しい!
落ち込む暇もなくこれから敗戦処理です。レース前に預けた荷物を、箱根湯本まで受け取りに行かなければいけません。
これが本当にキツかった。這うようなスピードでバス停まで歩くと、バスに乗って小田原へ。そこから電車で箱根湯本まで行きます。
三連休とあって箱根湯本は大賑わい。川べりには河津桜が咲き誇り、とてもにぎやかな雰囲気です。くそう、俺も歩いてここまで来たかったな。
箱根湯本駅から15分ほど歩いて(本当にキツかった!)、第5エイドで荷物を受け取ると、電車で東京に帰還。
敗因を色々と考えてみると、
- 前日よく眠れず、眠気や疲れが残っていた
- 序盤に飛ばしすぎた
- 事前に長距離ウォークをしておらず、練習不足だった
- 「100kmウォークは4回目で慣れてきたから、きっとゴールできるだろう」と思い上がっていた
ことでしょう。
100kmウォークはサーカスの大技みたいなもので、1回成功したら次も成功できるとは限りません。油断せず、何度も練習を積み重ねて、真剣に挑まないといけない。
レースで役に立ったもの
井村屋スポーツようかん
もはや100kmウォークの常連。今回は7本持っていって、それでも足りないぐらいでした。
- 一本で113kcal摂取できる
- ジェル状で食べやすい
- 塩分が入っていて、汗をかいているとおいしい
と、必須アイテムです。
チョコベビージャンボ
ウェストポーチに入るサイズで、サッと取り出して糖分補給できて便利でした。
POINT6の靴下
メリノウールを使用した靴下。マメがほとんどできません。
今回、ヒザの痛さが耐えられなかったから、ヒザサポーターとか使おうかな…
レース中に食べたもの
- 井村屋スポーツようかん7本
- おにぎり3個
- ウィダーinゼリー3個
- はちみつジェル1個
- うどん1杯
- スープ1杯
- チョコベビージャンボ1個
- キャラメル4個
- アミノバイタル(サプリ)3本
はちみつやあんこはその場でエネルギーになるため、食べた瞬間元気になるのを感じます。
ご飯などの炭水化物は消化されてエネルギーになるまで、「90分かかる」といわれています。体力に余裕がある時に食べて、エネルギーを蓄えましょう。
レースを終えて
「箱根古道と駅伝の道 ウルトラウォーキング」では、レースの最後に20kmの登りが待っています。
この登りに余裕を持って挑めるよう、速めのペースで歩いたら、登りに挑む前にリタイアという悔しい結果に。
これでわたしの100kmウォークの成績は「2勝2敗」。なかなか厳しい戦いだな。
レースに参加したばかりの頃は、大きなものにチャレンジするワクワク感、冒険感があったけど、最近はちょっとマンネリ気味。
またやる気と元気がわいてくるまで、しばらくゆっくりします。
とても楽しく拝読しました。
同じ100キロウォーキングに参加していた者です。
ちょっと自分の姿が写真に映っていたりして、思い出がよみがえりました。
ありがとうございます。
私はすっかりはまってしまい、一人でも100キロ単独歩行をするようになってしまいました。
ウルトラウォーキングはあきらめず、是非、いろいろな大会に参加してください。
どこかのイベントでお会いできることを楽しみにしています。
コメントありがとうございます!
本当に、100kmには不思議な魅力がありますよね。わたしもいつの間にかハマってしまったものです。
今度同じ大会に出場する時は、ぜひご挨拶させてください!