あそびのずかん

冬の御岳山で滝行したら、死ぬほど寒かった話


冷水を浴びて気分をリフレッシュ!滝行を体験した話

「最近、やる気がでないなぁ…」
「ここらで一発気合を入れたい!」
そんな人おすすめなのが、滝行。
(死ぬほど)冷たい水を浴びて身を清めることで、生まれ変わったような気分を味わえます。

三兄弟で滝行に行った話

わたしが滝行を体験したのは5年前、2013年のこと。
きっかけは兄(長男)が
「なぁ、気合を入れたいから、みんなで滝行に行かないか?」
と言い出したことにあります。

わたし(次男)と弟(三男)は
「もう11月だよ? なんでわざわざ冬に滝行やるの」
と当然のツッコミを入れたのですが、兄は
「夏に滝行しても気持ちいいだけだろ?冬にやってこそ修行になるんだよ。
なんか最近、気合を入れたくてさ」
と、もっともらしいことを言うのでした。

わたしと弟は反発しつつも、ちょっと面白そうだったので、結局参加することに。

御岳山の宿坊へ

12月1日、三兄弟は車に乗って御岳山を目指しました。
空はからりと晴れていて、温かい日。これなら滝の水も、ちょっとだけ温まっている……かも?

2時間ほどのドライブを満喫すると、三人は「滝本駅」に到着。そこからケーブルカーに乗り、
「御岳山駅」に向かいます。

標高831.0mにある御岳山駅に着くと、そこから「静山荘」という宿坊へ。
山はちょうど紅葉の時期で、鮮やかに色づいた木々の下を歩きます。

  

しばらく歩いて「静山荘」に到着。

案内されたのは12畳の和室で、3人で泊まるには十分すぎる広さ。
ただ、暖房器具が小さなストーブしかなくて、ちょっと寒い……

滝行に出発

午後3時過ぎ。着替えを持って玄関に集まると、滝行を指導してくれる「神主」の人とご対面。
見た目はごく一般的な男性ですが、真冬を除いて毎日滝行をしているという、実はすごい人でした。

滝はすぐ近くにないとのことで、30分ほど歩きました。
やがて、遠くから「ざぁぁぁ……」という水音が。わたしは
「ああ、とうとう滝に到着してしまった」という気持ちになりました。

見えてきたのは、岩壁に沿ってざぁざぁと水が流れる、やや小さな滝でした。
滝行というと、もっと垂直の滝がドドドドーッと流れるイメージだったので、ちょっとがっかり。

滝行の前の準備

滝の前に用意されたテントに入ると、わたしたちはレンタルのふんどしを締め、白装束に着替えました。
神事を行う際に着る衣装でもあり、死者が切る衣装でもある白装束。なんだか気が引き締まります。
「これ着たまま死んだら、お葬式が楽だね」
と、わたしたちはブラックジョークを言い合いました。


着替えが終わると、まずは神主の人と一緒に、滝に向かって祈りを捧げました。
事前に禊(みそぎ)を行い、身を清めてから滝に入ります。

続いて「鳥船行事」と呼ばれる所作を行います。
これは「エッサエッサ」と声を出しながら、船を漕ぐような動作を取る「禊」のこと。
大きな声を出して体を大きく動かすことで、滝を浴びる前の準備運動になります。

いざ滝行にチャレンジ!

禊が済むと、いよいよ滝行が始まります。まずは神主が滝行を実演してくれました。
彼は滝壺へと足を踏み入れると、「エイッ」と気合を入れます。そしてぐっと滝に身を預け、全身で水を受け止めます。
「すごい……」

そしていよいよわたしたちの番です。兄が「誰から行く?」と聞いたので
「いや長男からでしょ」と、わたしと弟がツッコミ。
兄は滝壺に入ると、少しもためらわず滝に身を預けました。

そして自分の番です。水の中に足を入れると、凍えるほど冷たい!
ざぁざぁと音を立てて流れる滝のそばに立つと、えいやっと一息に滝に打たれました。

つ、冷たい……まるで、氷水を頭上からぶっかけられているような気分。
滝に打たれている間は、2つやることがあります。
一つは「魂振り」といって、両手をお腹の前で合わせ、しゃかしゃかと振る動作。
これは魂を活性化させるための動作なのだそう。
また、滝に打たれている間は「祓殿大御神(はらえどのおおみかみ)」と神の名前を唱えることで、身を清めます。

神主が「エイッ」と印を結ぶのに合わせて、滝行は終了。ああ、体中が冷たくて、キンキン痛い。
もう1セット滝行を行うと、今日のお勤めは終了。滝行は明日の朝も行われます。

滝行が終わって着替えると、不思議と頭の中がさっぱりしているのを感じました。
たぶん気のせいだけど、体もちょっと軽くなったようです。

ちなみに、滝行には20代くらいの若者グループも来ていました。彼らに滝行に来た理由を聞くと、
「友達の結婚式の余興ビデオを取るため」
とのこと。ナンパな理由だなぁ……。

夕食&瞑想

宿坊に戻ると、夕食をいただきます。
夕食は精進料理で、「天ぷら」「鮎の塩焼き」「ごま豆腐」「こんにゃくの刺し身」などが出ました。
肉が使われていないのに食べごたえがあって、ぺろりと完食。

夕食のあとは瞑想の時間。
床に寝転がると、「クリスタルボウル」という楽器の音色を聞きながら瞑想します。

クリスタルボウルはお寺の鐘のような音色で、聞いていると頭がふわふわするような感覚。
目を閉じながら横になっていると、ほんの少しだけ瞑想状態に入れました。

瞑想が終わると自由時間。といってもやることはないし、明日の滝行に備えてさっさと寝ました。
明日の滝行は午前6に行われます。山の早朝って、どれくらい寒いのでしょう……考えるだけで不安になります。

早朝の滝行は死ぬほど寒い!

2日目、午前5時30分。
山の中で迎える朝は想像以上の寒さでした。
「あー寒い。2回目の滝行行きたくないなぁ……なんとか行かなくて済む理由が見つからないかなぁ」
いつまでもグズグズしていたけれど、
ようやく兄の一声で全員が起き上がると、支度をして玄関に立ちました。
「あれ、他のグループは来ないんですか?」
昨日のチャラい若者グループがいないので神主に聞くと、

彼らは腹痛で参加しないとのこと。へっ、ナンパ者め。

午前6時20分。
日没前の暗い山道を歩いて、わたしたちは滝を目指しました。
山道は凍えるほど寒く、また朝から何も食べていないため、いくら歩いても体が温まりません。
「このまま素っ裸で滝を浴びたら、心臓発作で死ぬんじゃないか……?」
一瞬、そんな考えが頭をよぎります。

それでもついに滝に到着。
昨日と同じように白装束に着替え、滝に向かって祝詞を唱えると、2度目の滝行が始まります。

今回も、まずは神主の人が滝に身を預けます。こんなことを毎日やっているなんて、すごい精神力だと感動。
続いて兄も滝に挑みます。
そしてわたしの番。
恐る恐る水の中に足を入れると、まるで氷の針で刺されたような痛みが走り、
「あれっ、足の先が無くなった?」

あまりの冷たさに、つま先の感覚がなくなってしまいました。
「このまま滝に打たれたら本当にやばいぞ……」
と思ったけれど、ここでためらってしまうと、逃げたい気持ちがどんどん大きくなってしまいます。
大きく深呼吸すると、えいやっと一滝に身をゆだねます。

滝の水を浴びた瞬間、全身が凍りついてしまいました。
冷たすぎる水はもはや凶器です。頭が割れそうなほど痛み、歯の根ガチガチ止まりません。

あまりの寒さに脳が非常信号を出したのか、目の前の景色がスローモーションになって、
流れる水の一滴一滴がゆっくりと落ちていくのが見えた……ような気がしました。

神主の「エイッ」という合図で水から出ると、ふらふらの状態で滝から出ます。
滝行はあと1セットあります。どんなに辛くてもあと1回で、すべてが終わるんだ……

そして2セット目の滝行。ほとんどやけくそで滝に打たれました。
こうして無事、2日間の滝行が終了。

宿に戻るとお風呂に入浴。ああ、この時の気持ちよさといったら!
芯まで冷え切った体がポカポカ温まって、一気に生き返ったような気分です。
この時入ったお風呂が、わたしの人生で一番気持ちのいいお風呂でした。

滝行のあとは朝食です。三人とも最大レベルにお腹が減っており、完食しても全然足りません。
あまりにお腹が減っていたので、他のお客さんが残した鮎の焼き物を見て、
「あれ食べちゃおっか……」と語り合ったほどです。

そして朝の瞑想の時間。目を閉じた瞬間、爆睡してしまいました。

宿坊を出ると御岳山を降り、三兄弟は帰路につきます。
途中、農協ショップによって舞茸を買うと、家族へのおみやげにしました。

滝行を通じて感じたこと

滝行を通じて感じたことは、「覚悟なんて一生できない。勢いにまかせて、えいやっと身を任せるしかない」ということ。
滝の水を浴びる時、一瞬でもひるんでしまうと、体が動かなくなってしまいます。
だったら勢いに任せて、えいっと進むしかない。そうやって覚悟を決めることが大事なんだということを学びました。

滝の水は冷たいけれど清らかで、浴びていると身も心も浄化されたような気分になれます。
最近なんだか調子が出ない人。嫌なことが続いて心機一転を図りたい人。
滝行で煩悩を洗い流してみてはいかが?

・宿坊の詳細

宿坊「静山荘」
公式HP
http://www.seizan.gr.jp/service.html

・宿泊料……1泊2日食(滝行込み) 11,800円(瞑想のみも可能)


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